猫の混合ワクチン
こんにちは。スタッフ千野です。先月、実家で飼っているたまちゃんのワクチン接種に行きました。基本は室内で飼っています。外でブラッシングしながら草を食べたりまたに脱走したりします。完全室内飼いならワクチンを打つ必要ないんじゃない?と思っている方もいるのではないでしょうか。
室内飼いでもワクチン接種はしましょう!飼い主はもちろん、来訪者や多頭飼育動物、靴や衣類など様々な方法で感染する可能性があるからです。感染している動物に触ったり排泄物を踏んだ靴で帰って来たり家の中に病原菌を持ち込む場合もあります。
猫のワクチン予防接種が可能な病気は6つです。その中でコアワクチンとノンコアワクチンと2種類に分けられます。
コアワクチンは、どれも命に関わる危険な病気で、猫汎白血球減少症の原因である猫パルボウイルス(FPV)、鼻気管炎を起こす猫ヘルペスウイルス(FHV)、風邪の症状や口内炎を起こす猫カリシウイルス(FCV)と3つあります。
ノンコアワクチンは、猫白血病の原因の一つである猫白血病ウイルス(FeLV)、免疫不全を引き起こす(FIV)、呼吸器や眼を侵す猫クラミジア感染症(FChF)と分類されます。
猫パルボウイルス(猫汎白血球減少症(FPV))
伝染性の胃腸炎で、とても死亡率が高い病気です。感染した猫との接触や尿、嘔吐物、便との接触でも感染することがあります。
子猫の場合だと、わずか1日でも死亡してしまうことがあるとても怖い病気です。
猫ウイルス性鼻気管支炎(FHV)
猫ウイルス性鼻気管炎の原因ウイルスは猫のヘルペスウイルスで、感染猫のくしゃみ、分泌液などから感染します。くしゃみや目やに、発熱、食欲不振などの症状が出ます。悪化すると衰弱や脱水症状が起こり、死亡してしまうこともあります。
特に子猫や老猫、体調不良で弱っている猫の場合は注意が必要です。
猫カリシウイルス感染症(FCV)
「猫ウイルス性鼻気管支炎」と混合感染することが多く、クシャミや目やになどの風邪の症状が出ます。
「猫カリシウイルス感染」から肺炎を引き起こすと、最悪の場合死亡してしまうこともあります。
猫白血病ウイルス感染症(FeLV)
感染している猫との接触や、母子感染によってうつる病気です。急性症状として、食欲不振、貧血、リンパ節の腫れなどが現れます。
急性症状が落ち着いても、ウイルスが体内で生き延び、活性化すると、「リンパ腫」「腎臓病」「白血球減少症」などの症状が現れます。
猫免疫不全ウイルス感染症(FIV)
免疫機能の低下を引き起こす病気で、感染した猫との噛み付き合い、交尾により感染します。
感染した最初の数ヶ月は風邪や下痢などの軽い感染症状が見られますが、その後は発症に至るまで、目立った症状が出てこないのも特徴です。
免疫機能が低下し、口内炎などのさまざまな症状が出てきます。最終的には死に至る病気です。
猫クラミジア感染症(FChF)
猫クラミジア感染症は正式には「クラミドフィラ フェリス」と呼ばれる病気です。感染している猫との接触により感染します。
感染して3~10日後は通常片方の目から炎症が始まり、粘膜性の目やにが出ます。また、化膿性の結膜炎や鼻炎の症状も現れ、鼻水やくしゃみがでてきます。ひどい場合は、気管支炎や肺炎を併発することもあり、重症化すると命の危険性があります。
”感染症”と聞くと難しい話になりますが猫を始め、大事なペットを守るワクチンなので獣医さんと相談しながら決めていきましょう。